★★★ 星みっつ作品群

刑事ペーテル~未解決事件捜査班~ シーズン1

Det som göms i snö Season 1
(2018-Sweden;C-50m.)
製作総指揮:リーネ・ヴィンテル・スクイユム・フンク、レイフ・G・W・パーション
出演 ロバート・グスタフソン,イーア・ラングハンマル,クリストファー・ワゲリーン,インゲラ・オールソン,トーマス・W・ガブリエルソン,ルイーズ・ピーターホフ
エピソード
第1話 忍び寄る影、第2話 動き出す捜査、第3話 新たな証拠、第4話 掘り起こされた真実、第5話 迫る危険、第6話 消えた少女、第7話 新たな犯罪計画、第8話 残された靴
WOWWOWではしょっちゅうこんなのやってるようで。全部まとめて観るには好都合。で、今年私の大好物となった北欧ミステリードラマ。ただ、これだけ数をこなしているとなんか法則のようなものが見えてきた。主人公が男性だとなんかダメなのだ。女性が主人公のドラマはみんな素晴らしい作品になるのに。そして、やたらと精神の病、に憑りつかれるのだ、主人公たち。または犯人たち。北欧の薄暗い天気と風土がそうさせるのか。さらに、ええ、なんだこれ、って思わすくらいどす黒い犯人の巣、みたいなのが。ここでもすごい部屋が出てきましたね。ここでも主人公の刑事は精神を病んで3年の休職の後に復帰。できたばかりの閑職の未解決事件捜査班。そこに集まったメンバーは一癖ある落ちこぼればかりで。舞台としては面白くなりそうなのだが、なにしろ主人公が見た目だけじゃなくて暗くて陰気で。これはいくらなんでももうやめようかな、と思いきや、部下の一人の女性刑事が最高にいい感じ。あの顔、あの目。若いころの鄧麗君みたい。ルイーズ・ピーターホフ。『ブルー・アイズ 国家陰謀とテロ事件』という出演作が観れそう。さっそく探そう。ええ!なんと『ブリッジ』のシリーズ3に出てたとな!エピソード4から10?思い出せん。これはまた観るしかないか。こういう事もあろうか、とARROWから出た英国製のDVDボックス買っておいたのだ。さぁ、探すぞ。判りましたよ!あの狂信的なまでのファン女性の役でしたね!さっさと殺してしまえ、の。そうそうあの丸顔と猛烈な目!
さて、シリーズ1は8エピソードなんですが、半分くらいになるとここまで観たんだから最後まで、という気になってきて、さらに最後の2,3エピソードではもう止まらなくなり。最後はこれでいいのか、と思わすものはあるが。これはシーズン2もすぐ観るな。来週さっそく。WOWWOWの放映って最終エピソードまで追いついてるのかな。
チャーリーとチョコレート工場

Charlie and the Chocolate Factory
(2005-GB/US;C-115m.)
製作ブラッド・グレイ,リチャード・D・ザナック
製作総指揮パトリック・マコーミック,フェリシティー・ダール,マイケル・シーゲル,グレアム・パーク,ブルース・バーマン
監督ティム・バートン
脚本ジョン・オーガスト
原作チョコレート工場の秘密 ロアルド・ダール
音楽ダニー・エルフマン
撮影フィリップ・ルースロ
出演フレディ・ハイモア,ジョニー・デップ,ヘレナ・ボナム=カーター,ジェームズ・フォックス,クリストファー・リー,ジェフリー・ホールダー
なんかあまり観る気はしなかったのだがジョニー・デップ週間、だったので。この物語、面白いかなぁ、といつも思ってたので。前回の映画化も??なんか観る気にならなくて。この時代になるとファンタジーはなんでもCGでできちゃうので、映画自体に夢が無くなっていくんですよね。まぁ、見た目で楽しめる作品ではあります。一部の映画館で設置された芳香を放つ装置「アロマトリックス」付きで観るべきだったかも。ジョン・ウォータースの『ポリエステル』(1981)の「オドラマ」を思い出しますね。あれは販売されたVHSテープに匂いの出るプレートの付録で画面の指示でこすって匂いを楽しむ、でしたね。私も持ってますが勿体なくてプレート使えないままとっています。もう30年くらいたってる気がしますが、まだ匂いすんのかなぁ。
ナレーションがジェフリー・ホールダーってのが効いてますね!懐かしいぞあの声!ジョニー・デップのお父さんがクリストファー・リーってのも何気に凄いよなぁ。
ティム・バートン印なのでそれなりに楽しめますが、なんかそんなに残る作品じゃあないんですが。
Look for a Star -星を探して

游龍戲鳳/Yau lung hei fung / Look for a Star
(2009-香港:C-117m.)
导演:劉偉強(アンドリュー・ラウ)
监制:王中磊
制片:李正津、高寶雲、區寶茵
编剧:鄧潔明、阮世生
配乐:陳光榮
摄影:劉偉強,伍文拯,葉少青
主演: 劉徳華(アンディ・ラウ)、舒淇(スー・チー)、張涵予(チャン・ハンユー)、何韵詩(デニス・ホー),林嘉華,張歆藝,姜大衛,瑪俐亞,林子祥,官恩娜,張達明,曹永廉,潘迪華(レベッカ・パン),陳靖琳,董敏莉,盧宛茵,何華超,尹子維,韓雨芹,張文慈(Pinky Cheung),田蕊妮,韓君婷(Belinda Hamnett)
Netflixってなんか何の節操も無く映画作品が羅列されて、そんな中に、アレ?と思わすものがあったりする。ちらっと写真が見えて、あ、青雲の映画だっ!これ観てないな、と観始める。NETFLIXは日本語題名が勝手に変なのになってるんで正体が分からない事が多いんです。次の写真です。しっかり間違えました。青雲じゃなくてデビッド・チャン(姜大衛)なんでした!一緒に出ているのが痩せた瑪俐亞(・コルデロ)!別人か!観始めて、ああ、なんか有りそうなキャストだな、アンディとシュウ・ケイか、と。ところが脇を固める何韵詩(デニス・ホー)と大陸から参加した張涵予(チャン・ハンユー)のカップルが予想外に面白く。さらに、あちこちに特別出演がすごいんです。一瞬だけ登場のテレンス(尹子維)とか潘迪華(レベッカ・パン→またしても嫌なババア役)とか。あ、ちょっとだけTVの中に達明出てる!と喜んでたら最後になって達明見せ場特大!結構いい役じゃないかなぁ!まぁ、なんかこんな司会者役なんてやりたかねぇ、んだろうけど、やっぱり合ってるんだよねぇ。けど、宣伝材料とかに写真とか全然無いんですね、この達明。こんなにちゃんと出てるのに!林子祥も特別出演か、と思わせてしっかり出るわ出るわ活躍するわ。でもなんで山崎先生、って呼ばれてるんでしょう。日本人なのか?!こいつ。舒淇がやっぱり出てくると魅力大発揮でほんとこれは天性の魅力の人なんですね。アンディも精一杯アンディ演じています。そして、いつもの事ながら、それが悪くないんです。さらに最後の方でちらりと韓君婷(Belinda Hamnett)も顔を出すんですね!この人全然売れなかったけど大好きな顔なんです。久しぶりに観たなぁ!出だしが快調で中だるみして最後で停滞して訳のわからないラスト、と失速する失敗作ではあろうけど、まぁ、個人的にも見どころの多い楽しい作品でした。
今度達明に会ったら、この仕事良かったよねぇ、と言いたい。多分あまり喜ばない。
アイスクリームマン

Ice Cream Man
(2026-US:C-86m.)
Produced by Eli Roth
Directed by Eli Roth
Screenplay by Eli Roth,Noah Belson
Story by Eli Roth,Kate Harrison Karman,,Christopher Woodrow,Raj Singh
Starring
Ari Millen ,Charlie Zeltzer,Shiloh O'Reilly,Kiori Mirza Waldman ,Sarah Abbott
通りがかりに何気に観たのですが、これは強烈。
残酷描写が半端でない。特に子供たちvs大人なので無邪気と言うか悪気が無いというか。明るい陽気の青い空の下の小学校や公園で続けられる殺戮になんとも不気味さが増すのです。
安っぽさもなく下品さもない。
観終わってから知ったのですがこれってイーライ・ロスの新作だったんですね。強烈なはずです。描写の強烈度ではまた映画史に残りそうです。
アイスクリームの路上販売会社からクレーム必至。
教場 Requiem

(2026-東宝:C-146m.)
製作:臼井裕詞 沢辺伸政 中村浩子 市川南
監督:中江功
原作:長岡弘樹
脚本:君塚良一
撮影:大野勝之
音楽:佐藤直紀
風間公親:木村拓哉、門田陽光:綱啓永、星谷舞美:齊藤京子、笠原敦気:金子大地、氏原清:純倉悠貴、初沢紬:井桁弘恵、小日向文世、高橋ひとみ,濱田岳,坂口憲二
これを観ずとして何とする、でしたが劇場公開からはや半年。観たかったのを忘れるくらい忙しかった。今年は尋常じゃない。
で、ふと昨夜、配信で通りがかりに前作というか劇場版第一部に当たる『教場Reunion』を観直してしまい、おお、そう言えばこの続きはどうなるのだ?と。
今年2月に劇場公開だったから、まだメディアになってないのか?予想通りまだ高値です。配信は?と探ってみたら配信でしっかり見れるようで。でもU-NEXT独占?ようし、契約してやろうじゃないの。前にも契約したのは無料の配信では観れなかった『遺留捜査』の特別篇を観たかった時でしたか。
昨夜、前篇を観たばかりなのでさすがに筋や登場人物は覚えてますよ。まぁ、前作は無理やり作ったり出したキャラクターが目立ってたので、この作品ではあまり驚くところは無かったかもしれません。TVシリーズの時と同じく今回も原作を読むより先に映像化されてものを観る事になるので、これはこれでわくわく感が有ります。
さて、クラスの主な人物の人間ドラマの連続なのでこんな長さになってしまいます。が、観客が一番気にしている凶悪犯の話が絡むには最後の方だけ、ってのはどうかなと思いますが。ラストとかクレジットやその後の映像に結構大事な絵が有るのでエンディングのクレジット出てきたから、と帰っちゃった人は大変です。
前作で降りまくった伏線の答えを見せるためのような作品なので、これで終わり、と思うのが正解でしょう。あまりにも魅力的な主人公のキャラクターなので、もっと観たい気はするのですが。
結論として、この作品は1エピソードで一人の学生を描くTVシリーズのような作り方の方がじっくり作れていいのではないかと思われます。ここまで長くしても劇場版はひとりひとりのエピソードは駆け足感が有りました。
さぁ、では原作に取り掛かるとしましょう。明日買いに行こう。
The House of Ghosts

La maison ensorcelée
The House of Ghosts, also known as The Witch House
(1907-French: B&W-6m.)
Directed by Segundo de Chomón
1907年!おそろしく古く、そして短い恐怖映画、というよりコメディか。
コマ撮りを駆使した特撮がこんな年代からしっかり息づいていたなんで驚きです。
冒頭で家の上を漫画の魔女が箒に乗って飛んでいるのが一瞬見えました。
80年代になってから蔓延したビデオ撮りの安物ホラー映画80分よりよっぽど楽しめる6分間でした。
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

Everything Everywhere All at Once(2022-US:C-140m.)
製作アンソニー・ルッソ,ジョー・ルッソ,マイク・ラロッカ,ダニエル・クワン,ダニエル・シャイナート,ジョナサン・ワン,ピーター・タム・リー
監督ダニエル・クワン,ダニエル・シャイナート
脚本ダニエル・クワン,ダニエル・シャイナート
音楽サン・ラックス
撮影ラーキン・サイプル
出演ミシェル・ヨー,キー・ホイ・クァン,ステファニー・スー,ジェニー・スレイト,ハリー・シャム・ジュニア,ジェームズ・ホン,ジェイミー・リー・カーティス、スニタ・マニ、西脇美智子
夕食時にアカデミー賞の受賞ニュースに口あんぐり。近年興味も無いのでノミネートすら知らなかったが。ミシェル・キングが主演女優賞?助演男優賞がキー・ホイ・クァン=ショート・ラウンド?夢でも見てるのか?何なんだ、何が起こったんだ?と、
即、観る。ちょっと高かったけど輸入のUHD買ったのだ。ミシェル・キングへのご祝儀も兼ねてだ。私のD&B時代に彼女を知った人は やっぱり彼女の事はミシェル・ヨーとは呼べない。日本語字幕は無い環境だったので英語字幕にするか中国語字幕にするか、でここは試練として中国語字幕を選ぶ。最近は英語を読むより中国語をぱっと見て漢字を感じる方が早いよう思えるから。しかし言語が入り乱れてます。広東語まで。残念だが仕方ないのは、ジェームズ・ホンとか、ステファニー・シューとかハリウッド映画の中国系アメリカ役者の起用だ。主人公一家の人種設定を考えるとこれの方が正しいのかな。さらにキー・ホイ・クァンはベトナム人じゃなかったっけ?まぁ、とにかく、デタラメな映画をデタラメに作ったもんだ、と。時代が時代ならアカデミー作品賞、監督賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、脚本賞、編集賞を獲るような作品でなかったのは確かだ。ミシェル・キングも本来の魅力を出していない気がするのだ。やっぱり香港映画時代に完全に刷り込まれてるので今の彼女は、って視点が持てないんですね私も。そして、どっかで見たことある顔だがまさかな、と最後のクレジットでひっくり返りました。ああ、やっぱり、あれってジェイミー・リー・カーティスなの!しかもこれで助演女優賞ですか!功夫クィーンとスクリーミング・クイーンがどちらも揃ってアカデミー賞!嬉しいんですけど、これでいいのかアカデミー賞、大丈夫か!?
なんか最初から最後までぐちゃぐちゃだったけど、劇中劇でスニタ・マニ(『GLOW!』のインド娘)が見れて嬉しいし、ミシェル・キングと戦ってるのは西脇美智子?もう70歳近いんじゃないの!分かってやってるのか妙に古いファンをくすぐるところが多い。キー・ホイ・クァンなんて子供の頃と声同じなんですか?
ぐちゃぐちゃのくせして肝心のお話はなんか説教臭くていただけないし、あまり何度も観る作品じゃないのは確かだ。まぁ、でも、しかし、おめでとうございます。40-50年前では夢にも思わなかった事でしょう。
けど、ほんとに大丈夫なのかな、アメリカ映画界って今。
アニキ・ボボ

ANIKI BóBó
(1942-ポルトガル:B&W-71m.)
監督、脚本:マノエル・ド・オリヴェイラ
撮影:アントニオ・メンデス
音楽:ジャイメ・シルヴァ・フィーリョ
出演:ナシメント・フェルナンデス、フェルナンダ・マトス、オラシオ・シルヴァ
70歳になってからの監督作品で知られるようになったマノエル・ド・オリヴェイラ監督の長編デビュー作品。興業的には失敗してその後干された、との事。素朴でいい作品だと思う。が、フランスで出版されたこの作品のシナリオの付録DVDで観たため、フランス語字幕でしか観れなかったので、苦しかった。大学の第二外国語でフランス語を取ってた人間とは思えないです。
このような年代でこのような内容の作品を撮っていた、って事で時代を先取りしていた、と今になってみんなで褒めまわっているが、まぁ、そんな事は気にしないで、素直に観てればよろしい。貧しい街の子供たちとそれを見守る大人のお話。小さい子供はやっぱり大人の目で見てやらないと、と。最後にクローズアップされた主人公の男の子のズタ袋から作ったカバンの文字、が気になりました。ポルトガル語の文字じゃまったくお手上げでしたので フランス語字幕からしっかり調べてみました。「私は正しい道にいます」みたいな感じですかね。うーん、いいですねぇ。

Codependent Lesbian Space Alien Seeks Same

(2011-US:B&W-76m.)
Directed by:Madeleine Olnek
Written by:Madeleine Olnek
Produced by: Madeleine Olnek,Laura Terruso,Melissa Finell,Lucy Sexton,Cynthia Fredette
Starring:Lisa Haas,Susan Ziegler,Jackie Monahan,Cynthia Kaplan
まずはこのポスターの絵柄に魅せられて。そして、この題名(→共依存のレスビアン宇宙人、似た者を探す)?なんだ、これは?そして、スチール写真の2,3枚を見て、おお、となった。なるよね。2011年のサンダンス映画祭で話題になった一作でした。'50年代の白黒SF映画のスタイルで現在のニューヨークを舞台とする。エド・ウッド的なヘタヘタ(ヘタウマではなく)描写の画面がいちいち美しい。そして、このブラックなコメディがとても感傷的な一作に昇華している。文房具屋の職員のジェーンを演じるリサ・ハースがとてもとてもとてもいいんですね。うまいとかそんなんじゃなくて(うまいんだろうけど)もう、そのまま、こんな人なんだろうな、って。そして、どんな人でもロマンスの夢と機会はあるのだ、と。この人のつつましい寂しさ、みたいなものがしみじみと出てるんです。
一見、ヘンな映画に見えるのだが、まぁ、確かにヘンですが、なんかいいもの観たなぁ、と感慨深く息をついたのです。なんか、良かったころのウッディ・アレンの映画みたいな味がありました。
ちなみにあの、目の前の相手と鼻を触りあう、ってのはローレル/ハーディのネタなんですね。
Smashing Time

(1967-GB:C-96m.)
Produced by Roy Millichip,Carlo Ponti
Directed by Desmond Davis
Written by George Melly
Starring Rita Tushingham,Lynn Redgrave,Michael York,Veronica Carlson
Cinematography Manny Wynn
Music by John Addison
大のお気に入りのリタ・トゥシンハムの観てなかった作品。大事に大事にVHSソフトを抱え込んで何年になるんだろう。
共演は、おお、のリン・レッドグレーブ。この人もとても好きなんです!なんと言う共演!
もう60年代のロンドンの溢れる彩りとサイケさに目が回ります!音楽のジョン・アディソンもビックリ。クラッシックな楽器使いは全然無く、サイケ調音楽が楽しいです。
しかし、冒頭から驚きます。リン・レッドグレーブ、デカい。相棒のリタ・トゥシンハムがさぞかし小さいんでしょう。倍くらいあります。背の高さも横幅も。そして態度もデカい!画面の中でその骨太で筋肉の塊のような巨大さが暴れます。こういう人だったんですね。お姉さんもデカいですもんねぇ。あまりに気になったので調べてみると178cm。ちなみにお姉さんヴァネッサ。レッドグレーブは180cm。あちらは肉付きが無いのでそこまで大きく見えないんでしょうね。
筋といった筋は無いのでしょうが、もうむやみにパイ投げとか調味料の掛け合いとかフード・ファイトっぽい大暴れシーンが連続してこれがまた楽しいんです!
時代をまさに切り取ってるんでしょうねぇ!クライマックスでは当時の英国の人気シンボルとなってた人たち、の模倣、が次々登場!バルドーっぽい大スターとしてヴェロニカ・カールソン端役出演です!さすが貫禄です!クレジットも後ろの方でちょこっと出てました。
これはやはりブルーレイ登場を待ちたいですねぇ!きれいな色で観直したいです!
クレジットタイトルのアニメーションのふたりがおかしいくらい似てます!

ELVIS

(1979-US:TVM:C-119m.)
製作総指揮:ディック・クラーク
製作:アンソニー・ローレンス
監督:ジョン・カーペンター
脚本:アンソニー・ローレンス
撮影:ドナルド・M・モーガン
音楽:ジョー・レンゼッティ歌:ロニー・マクドウェル
出演:カート・ラッセル、シェリー・ウィンタース、パット・ヒングル、シーズン・ヒューブリー、ロバート・グレイ、メロディ・アンダーソン
カート・ラッセルがやるのか、エルビスを、なんじゃそんなもん、しかも監督がジョン・カーペンター、なんで?げ、TV映画か!なんて馬鹿にして観に行かなかったもんね。だいたい、この時のカート・ラッセルなんて、私たちはディズニー映画の健全な子供か青年、のイメージしかなかったもんね。『パニック・イン・テキサスタワー』なんて観て、ああ、子役から大成しなくてこんなのしかできなくなったんだな、くらいにしか思ってなかった。なんで今頃?しかもエルビスを演じる主役?でしたもんね。が、実はディズニー子役の前に『ヤング・ヤング・パレード』でデビューしていたなんて!エルビスに縁が有ったんですね!で、そろそろ観ようかな、なんて思うと今度はメディアもなかなか探しにくくなっていて。やぁ、なんとプリシラはシーズン・ヒューブリーが演じるんですか!意外!清楚なイメージしか無かったもんね。『ロリ・マドンナ戦争』とか。日本では実は誰でも知っている顔なんですが(資生堂のコマーシャル"ボンジュール、お目目さん")。しかもカート・ラッセルの奥さんですよね(この作品が縁で結婚、出来過ぎ!)。笑ったのはビング・ラッセル(カート・ラッセルのお父さん)が劇中でエルビスの父バーノン・プレスリーを演じています。まぁ、誰もが気になるトム・パーカー大佐は誰が演じるかと思ったらパット・ヒングル。それよりも驚いたのはエルビスの高校時代の彼女はメロディ・アンダーソン。『フラッシュ・ゴードン』とかの寸前なので初々しい。さて、物語は、誰が作っても、こう展開してこう焦点を当てて、になるしかないので早いもん勝ちか。そうなるとこれはなかなかタイムリーな企画だったようだ。いろんな賞にもノミネートされてカート・ラッセル復活作品となったんだね。ジョン・カーペンターと縁ができたのがのちのキャリアにはよろしかったようで。ジョン・カーペンターも『要塞警察』(76)は佳作だなぁと感心したけど、それまでの『ダーク・スター』(74)にしたって続く『ハロウィン』(78)、『ザ・フォッグ』(80)にしても「音楽をちゃんと自分でやるのは偉いけど、なんでみんなそんな騒ぐんだ。全然怖くないじゃないか」くらいにしか感じられなかった。この後の『ニューヨーク1997』(81)で、ああ、またカート・ラッセル、こんなタフガイ路線でやったんだ、と少し感心。そしてその次の『遊星からの物体X』(82)でぶっ飛んだもんね。こうして並べてみてもこれがダントツの大傑作になりました。カート・ラッセルもこれがあったから生き残れたんですね。しかし、これの後が『クリスティーン』(83)ってガラガラ崩れてあとはもう語らなくても良い作品ばかりになってしまった。この作品は監督としてはあまり個性は無かったな、と思う。そして、考え込むのだ。カート・ラッセルのエルビス扮装も動きもものすごく頑張ってると思う。歌を吹き替えたロニー・マクドウェルもエルビスそっくりです。でも、みんなで寄ってたかってそっくりさんショーをやるのが正解なのか。そりゃ、そっくりじゃなかったら叩かれるだけだし。ここが、こういう実録物の難しい瀬戸際なのだ。オリジナリティーを重要視するのか、似てる事を重要視するのか。この作品ではほぼ何も考えないで後者を選んでいる。じゃあ、いくらそこでカート・ラッセルのパフォーマンスが優れていたとしても、所詮はまたエルビスの本物を思い出して見たくなるだけなのだ。なぜ、見たくなる?それは、今見たのものが本物のエルビスじゃないから。だとしたら、なぜ、これを観る必要があるのか?先日、『エルビス』(2022)を観た時もこれに陥った気がする。でもやっぱりこういうものに観客が引き寄せられていくのは「ケミカル」なんでしょうね。エルビスのケミカルに反応する観客が吸い寄せられるんでしょう。エルビスは、それが、まず有る。この作品は他にもシェリー・ウィンタースがエルビス母グラディスを主役を食わないように手加減して演じています。ナタリー・ウッド役のコがなんか少し似ていてよろしい。そう言えばエルビスとナタリー・ウッドは短期間の交際が有って『ウエストサイド物語』もエルビスが出る予定だったんですってね(大佐が反対して実現せず)。まぁ、パフォーマンス場面を除けば、平坦なTV映画らしいだるさだったと思う。黙ってられたら絶対にジョン・カーペンター監督作品とはわかりません。日本劇場公開は『ザ・シンガー』なんてエルビス色は薄められて。エルビス、じゃあ食っていけない、そんな国なのさ。
セブン・シスターズ

What Happened to Monda / Seven Sisters
(2017-GB: C-123m.)
製作総指揮 ティエリー・デミシェル,ガイ・ストーデル
製作 ラファエラ・デ・ラウレンティス,ファブリス・ジャンフェルミ
,フィリップ・ルスレ
監督 トミー・ウィルコラ
脚本 マックス・ボトキン,ケリー・ウィリアムソン
音楽 クリスティアン・ヴィーベ
撮影 ホセ・ダビ・モンテーロ
出演者 ノオミ・ラパス,グレン・クローズ,ウィレム・デフォー
原題名は二通りあって、そのどちらもが中身を示してしまうので知らない人は知らないまま見てしまうのが幸せでしょう。私は映画擦れしててこういう作品に関しては勘が効くので題名で一発で展開が判ってしまい興ざめもいいとこ。
どこの国、とは言ってませんが欧州と言ってましたし、まぁ、英国なんでしょうねぇ。グレン・クローズとかウィレム・デフォーとかもろにアメリカ人出演者ですが。それにしても主演のノオミ・ラパスは儲け役というかなんと言うか!露出という意味ではこんな役者冥利に尽きる役柄はないでしょう。名前はともかく、その良く知ってる顔はどこで見たんだか......後で調べて判りましたが。
ちょっと前の中国では笑って観てられない話だったでしょう。私も笑って観てたわけではありませんが。中国では貧しい地区で黒孩子とか黒戸、がなぜ存在するのかを知ってて観るとその分、ずんと重くなります。さらに思い出したのですが、かつて知り合いの中国女性が腹が痛いのが治らない、と言うので一緒に医者に行った事がありました。医者が言うには、腹の中にダイアフラム(避妊用具)が入れてあるのだがこれが金属製で古くなって錆びて周りの肉が炎症を起こしている。もうがっちり肉が回り込んでいて大掛かりな開腹しないと取り出せない、と。こんなものを金属で作ってる神経を疑う、との事でした。本人に訊くと、当時は一人っ子政策の時だったので一人産んだ後に女性はみんなこれを入れられた、との事でした。怖いです。この映画と何が違う?
ショッキングな描写も連続し、ある意味医学スリラー的な興味も有るのですが、最後にグレン・クローズが言ってた言葉は実は真理であって、この作品の中で一番正しかったのは彼女ではなかったか、とぞっとさせるところがあります。
フェノメナス

Phenomena (2023-Spanish: C-93m.)
監督 カルロス・セロン
脚本 フェルナンド・ナバーロ、マルタ・ブチャカ
出演 ベレン・ルエダ ,グラシア・オラヨ,トニ・アコスタ,エミリオ・グティエレス・カバ,ミレン・イバルグレン
実話を元にして、というのが売り物。心霊対策が本業の3人の女性+神父のチームの物語。それがぴちぴちの美女たちじゃなくて、一癖も二癖も有る老女たちのトリオ、ってのが珍しく新鮮。これがどれもが憎まれ口叩きながら煙草ばっかり吸って不健全そのもので、なんか凄い婆さんたちなのです。陰惨な舞台で豪雨で建物の中には雨漏りでじゃばじゃば水が入ってきて、さらに撮影が陰気な色合いでほんと独特のムードあるんですよね。今どきの映画の画面じゃないのがいい感じ。でも音声はドルビー・アトモスと最新鋭。ま、お化け退治お話よりもこの3人のやり取りや微妙な心の繋がりみたいなのが実にうまくて、ああ、いい映画観たんだ、って気にさせます。スペイン製のホラーってここ20年くらい安定してていいものが良く出てきます。